ド根性ランクマッチ

おもひでぽろぽろ

【SV】S3使用構築 / 轟く髪サイクル【最終2419位R1904】

 こんにちは。

 りくぞう(@zoh_poke)と申します。

 

 s3、お疲れ様でした。パラドックスポケモンが解禁されてから最初のシーズンが終わりましたが、今回、自分の中での一つの目標であったレート1900をギリギリですが初めて達成することが出来ました。今期は、s1やs2で勝てなかった悔しさから初めてサブロムというものを作ってみたのですが、気持ちが少し楽になる反面、特に剣盾後期から始めた自分にとっては環境の変化がとてつもなく速く感じる中で構築の作成や環境変化に伴う調整、2ロム体制での対戦をこなしていくのはとても大変で時間がかかることなのだと身をもって実感しました。またそれと同時に、自分はある国家資格試験の勉強をしているのですが、その中で毎月結果を出すことを目標にしてランクマッチに没頭するのはそろそろ厳しくなってくるなということも感じました(これは元々思っていたことですがテラピース節約ができなくなったことでより厳しさに拍車がかかっています(笑))。

 これからも勉強の息抜き程度に対戦することはあると思いますが、しばらく今期のようにガッツリ潜ることはできなくなってしまうと思います。なのでレート1900初達成の記念と、とりあえず試験前最後の記事ということでこの構築記事を書いております。とはいっても、自分の中ではこのレート1900という目標はあくまで通過点としての目標であり、レートのインフレもあって今回の結果は自慢できるものだとも思っていないし満足も全くしていないので、無事試験に合格することができた暁にはレート2000やレート2100、最終2桁、そしてその先を目指して思いっきりランクマに没頭したいと思っています。 

 そのため、この構築記事は記念としての意味合いが強いことをご了承の上、閲覧していただけると幸いです。また色々と見にくい箇所や気になる箇所等あると思いますが、その都度指摘してもらえると今後の改善に役立てることができると思います。是非アドバイス等ございましたら教えていただけると嬉しいです。

 

 

【使用構築】

トドロクツキサーフゴーハバタクカミ

 

 

tn : りくぞう

成績 : 最終2419位/最終2534位(R1904/R1900)

 

 

【構築のコンセプト】

・(個人的)顔面偏差値大優勝のトドロクツキとハバタクカミをアタッカーとする構築

・蜻蛉返りやボルトチェンジ、欠伸などを駆使して有利対面を作り、そこを起点に崩す

・初手に何を出されてもサイクルを回せる選出ができる構築作りを目指す

 

【構築経緯】

トドロクツキハバタクカミサーフゴー

 まずはパラドックスポケモンが解禁されたら絶対に使いたいと思っていたトドロクツキを物理エース、妖/霊という優秀なタイプと高い素早さ、広い技範囲が強いと感じ、ハバタクカミを特殊エースとして採用した。

 次に、エースとなる2匹のポケモンは素早さが高く多くのポケモンの上を取ることができるが、トドロクツキはスカーフで採用しており竜の舞をする型ではないので全抜き性能というよりはスイープ性能に長けており、またハバタクカミは眼鏡で採用しているため火力は出るものの相手のスカーフや襷のポケモンに対して行動保証を持てないという点から、サイクルを回して相手の持ち物やテラスタルを見てからエースがスイープするまでの道筋を立てるような戦い方が強いと感じたため、多くの相手に対してある程度両受けをすることができ、欠伸でサイクルを回せるHBブラッキーを採用。

 また、サーフゴーやテツノツツミ、テツノドクガなどをはじめとする相手の特殊ポケモンに対面から有利を取ることができ、流行っていたセグカミラッシャやトドロクツキが止まってしまうカバルドン、アーマーガアなどにも強く出ることができ、更に地面の一貫を切ることができる唯一無二の性能を持つポケモンとして鋼テラスタルの水ロトムを採用。

 ここまでで相手のミミッキュやイダイナキバ、テツノカイナなどの対面性能が高くブラッキーの弱点を突いてくるポケモンが重いため、そこに対して鬼火を入れると自らが蝶の舞を積んでいけたり、ブラッキーで安定して見れるようになること、特殊ポケモンに対しても蝶の舞を積むことで受けながら自らが抜きエースとなれることを評価して鬼火蝶舞ウルガモスを採用。

 最後に、この5体だと様々なテラスタイプが存在しかなり数を増やしていたキョジオーンを崩す手段が乏しいことや、キノガッサやアラブルタケのキノコの胞子の一貫が切れていないこと、カバルドンのステロ欠伸展開や初手のキラフロルが若干重めなこと、先制技を採用していないことから前期結果を残した初手クエスパトラの加速バトン展開に対する明確な回答がないことなどから、これらのポケモンをまとめて対策できる隠密マント悪巧みサーフゴーを採用し、構築が完成した。

 

【選出】

・選出① : ++トドロクツキorハバタクカミ

クッション枠2+高速エース枠1のオーソドックスな選出。意図した訳ではないが、この構築は基本選出/裏選出のようなものはなく相手の構築によって柔軟に選出ができるような構築に仕上がったので、高速エース枠2+クッション枠1の選出をすることもあれば、ブラッキーの枠をウルガモスやサーフゴーにして出したりと、様々な選出をしていた。ハバタクカミに対する水ロトムの受け出しは、眼鏡や一致テラスタルを考慮すると安定しないため、ハバタクカミがいる構築に対しては水ロトムやエースのポケモンを初手に投げるか、裏にウルガモスを置いて隙を見せないような選出を心掛けていた。

・選出② : ++

3匹でサイクルを回し、ウルガモスの蝶舞から全抜きを狙う選出。ブラッキーでは受けることのできない物理ポケモンがいる構築や、対面色が強めな構築、トドロクツキとハバタクカミが通せなさそうな構築に対して投げていた。サーフゴーが刺さりそうな構築にはブラッキーウルガモスの枠をサーフゴーに変えて選出していた。

・選出③ :サーフゴー+ハバタクカミ@1

サーフゴーの役割対象がいる構築や受けループなどによくしていた選出。@1は水ロトム、次点でトドロクツキを選出することが多かった。サーフゴーの役割対象がキラフロルやクエスパトラなど初手に投げられるポケモンの場合は初手に、キョジオーンやキノガッサなど後出しでも余裕があるポケモンの場合は裏にサーフゴーを置いていた。受けループに対しては蜻蛉返りやボルトチェンジで対面を動かしつつ、サーフゴーの悪巧みやハバタクカミのサイコショックによる役割破壊、TODによる判定勝利などを主に意識して立ち回っていた。

 

【個体紹介】

トドロクツキトドロクツキ@拘りスカーフ ♢鋼

特性 : 古代活性

性格 : 意地っ張り

努力値 : 191(84)-210(252)-99(60)-x-122(4)-153(108)

技構成 : 逆鱗 地獄突き アイアンヘッド 蜻蛉返り

 曇天の証持ちの色違いトドロクツキ。この構築の組み始めでありこの構築の物理エース。自分はバイオレットなのでスカーレットの友人の図鑑を埋める代わりに色証厳選をしてもらい譲ってもらった。感謝。

 当初は初手に出して蜻蛉返りをする動きが多くなると想定していたが、相手の初手にハバタクカミが来た場合、眼鏡や一致テラスを考えると水ロトムでも受け出しが難しく、Sが上がるブーストエナジーやスカーフ持ちだと上から動かれてしまう(かといってヘイラッシャなどがいるとこちら側が初手からテラスタルを切る動きは弱い)ので、初手からではなく裏から出して対面操作をしたり、スイープするような動きをよくしていた。あまり数は多くなかったが、ヘイラッシャなどのトドロクツキを止めてくるポケモンがいない構築と当たった際には初手に投げ、場合によっては初手からテラスタルを切って数的有利を取りにいく動きもしていた。

 ブーストエナジーではなくスカーフで採用している理由は、①スカーフは素早さが上がっているのがこちら視点にしか分からないため相手からは見えない勝ち筋を立てやすい②ブーストエナジーは持ち物の性質上、一度出して交代をするという動きをしたくないためどうしても対面的な動きになってしまい、柔軟な選出、立ち回りがしにくいと感じた③終盤にスイープする際は相手の選出やテラスタルが割れていることがほとんどで、一貫している技の択になることがなかったためである。

 テラスタイプはアイアンヘッドのリーチを伸ばしつつ、フェアリー技やドラゴン技に耐性をつけることができる鋼。スイープする際に相手の氷の礫や神速のダメージを抑えることができる点もかなり強かった。

《調整》

H : 2n+1,6n−1,8n−1,16n−1を全て満たす数値

HB : 意地鉢巻カイリューのノマテラ神速をステロ込み確定耐え

   意地鉢巻イルカマンの水テラスウェーブタックルを確定耐え(ジェットパンチは二耐え)

HD : 臆病テツノツツミの氷テラスフリドラを確定耐え

A : 極振り

S : +1最速87族(セグレイブ、イダイナキバ)抜き

 

 

ブラッキー@食べ残し ♢妖

特性 : 精神力

性格 : 図太い

努力値 : 202(252)-x-178(252)-x-151(4)-85

技構成 : イカサマ 願い事 守る 欠伸

 エースを通す上で前提となるサイクルの軸となるポケモン。シリーズ2になってから一気に評価をあげたセグレイブに対して後出しから安定する数少ないポケモンであり、トドロクツキとハバタクカミが苦手な高火力先制技持ちのポケモンや数多くの物理ポケモンに対して安定してサイクルを回していける。シリーズ2ではハバタクカミやテツノブジン、テツノカイナなどブラッキーの弱点を突いてくるポケモンが数多く解禁されたため、シーズン序盤は向かい風だと思い使用していなかったが、それらのポケモンは交代に欠伸を合わせたり引き先を用意したり、場合によってはテラスタルを切るなど、プレイング次第では全然サイクルを回していけること、前期よりもサーフゴーが減って動かしやすくなったことなどからむしろ追い風なのではないかと感じた。

 序盤は前期と同じくテラスタイプ毒で使用していたが、テラスタル後にセグレイブやカイリューガブリアスなどの地震が抜群になると受けが安定しないシーンが多かったため、格闘技を半減にできるかつ鉢巻ドラゴンポケモンなどの高火力竜技をまとめてケアできるフェアリーで採用した。

《調整》

HB : 陽気鉢巻ドラパルトのアローを残飯込みで99%ニ耐え
        意地鉢巻ドラパルトのアローを残飯2回分込みで88%ニ耐え

HD : 臆病眼鏡ツツミの水テラスドロポンをステロ込み確定耐え
        テラス後、控えめ眼鏡ハバタクカミの妖テラスムンフォをステロ込み確定耐え

 

 

ウルガモス@厚底ブーツ ♢妖

特性 : 炎の体

性格 : 図太い

努力値 : 175(116)-x-128(252)-155-125-138(140)

技構成 : 炎の舞 鬼火 蝶の舞 朝の日差し

 格闘タイプやフェアリータイプの物理ポケモンや、増えていた鉢巻飛行テラバカイリューなど、ブラッキーでは受けが成立しないポケモンに対して鬼火を絡めることでブラッキーでの受けを安定させたり、そのまま蝶の舞の起点にする対物理の役割と、有利対面から蝶の舞を積むことであらゆる特殊アタッカーを起点にしていける対特殊の役割の両方を兼ね備えたオールマイティポケモン。特にハバタクカミに対して受け出しからでも大体の型は起点に出来る点が強力だった。厚底ブーツは相手のステルスロック展開はもちろん、増えていたマスカーニャの毒菱展開構築に対しても強く出ていけることから採用。また、物理の役割集中などがきつい構築に対しても体力が少しでも残っていれば相手の接触技に対して受け出して炎の体による上振れを狙ったりする動きもできた。

 このポケモンをエースとして選出した場合はトドロクツキやハバタクカミをエースとして選出した時に比べて瞬間的な火力を押し付ける動きはできないものの、ブラッキーロトムとは違い受けながら自らが蝶の舞を積んで抜きエースとなれるため、選出②のパターンでもパワーが落ちるということは特になく、むしろこのパターンで選出する試合も選出①のパターンと同じぐらい多かった。

 テラスタイプに関しては前期使用していた妖テラスの個体をそのまま流用した。テラバーストを採用せずとも、竜技を透かせて元の弱点を全て等倍にできる妖テラスタルは広く浅くといった感じで無難に強かったが、容易にテラスタルを切ってしまうと元々半減で受けられるはずの鋼技が抜群になってしまい裏との一貫ができてしまう場合もあるため、無理にこのポケモンだけで受けようとせず、サイクルの中で相手の選出やテラスタルが割れてからテラスタルのタイミングを見極めることが特に重要であった。

《調整》

HB : 火傷状態の意地鉢巻カイリューの飛行テラバーストを確定耐え

S : +1で最速テツノツツミ抜き

 

特性 : 黄金の体

性格 : 図太い

努力値 : 191(228)-x-161(252)-154(4)-112(4)-107(20)

技構成 : ゴールドラッシュ シャドーボール 悪巧み 自己再生

 数を増やしていたキョジオーンやキノガッサカバルドンなどを始め、その他変化技を使用してくる多くのポケモンに対しての最終兵器。サーフゴーというポケモンが強いことは知っていたが、初めてまともに使ってみて変化技が効かないという特性が改めてぶっ壊れ特性だと実感した(今更)。多くの搦め手ポケモンを起点に悪巧みで火力を上げ、耐久に振ることで裏から出てきた相手の高速アタッカーの攻撃を耐えて起点にしたポケモンごと裏まで貫いていく動きが強かった。キョジーンの塩漬け、キノガッサの地均し、クエスパトラのルミナコリジョン、キラフロルのマッドショットなど隠密マントを持たせることで恩恵を受けることができる技を使うポケモンが増えていたため、隠密マントの発動機会は多かったように感じる。使う前は役割対象のポケモンがピンポイントであるが故に選出択になることを懸念していたが、そもそも役割対象のポケモンの使用率がかなり伸びていたことと、物理耐久に厚く振っているため積み技なしではそこまで火力が出ないポケモン(コノヨザルやドドゲザンなど)を始めとする多くの物理ポケモンに対してもテラスタルを絡めると意外と悪巧みを積む余裕を作れたり、一度攻撃を耐えて裏のポケモンの圏内に入れる動きなどもできたので、役割対象のポケモンが選出された場合はもちろん一匹で相手の構築を荒らすことができ、選出されなかった場合でも何かしらの仕事はしてくれていた。

 また、サイコショックを採用していないため天然ドオーを突破することができないが、飛行テラスタルすることでドオー側からの打点もなくなるため、例えばキョジオーンに水ロトムボルトチェンジを当てたり(裏のドオーが天然の場合は水技を警戒してテラスタルを切りながら塩漬けを打ってくるキョジオーンも多かった)して少しでも削ってあげればドオーを出されてもそのままTODで勝ち、ドオーを引っ込められても悪巧み後の技が受けられずに勝ちといったようにキョジオーンドオー構築には1ターンでほぼ勝ちが決まってしまう試合もあったりした。

 テラスタイプは弱点を無効化しつつカバルドンキノガッサを完封できる飛行で採用。拘っているドラゴンの地震を透かして引かざるを得ない状況にできたり、透かしたターンで悪巧みを積む動きができるのもかなり強かった。

《調整》

HB : 意地鉢巻カイリュー地震をステロ込み確定耐え

  意地ガブリアス地震をステロ込み確定耐え

HD : 臆病サーフゴーのシャドボをステロ込み15/16耐え

  臆病ハバタクカミのシャドボをステロ込み15/16耐え

C : 余り

S : 無振り86族抜き

 ロトムと同速

 

 

ロトム@突撃チョッキ ♢鋼

特性 : 浮遊

性格 : 控えめ

努力値 : 157(252)-x-127-172(252)-127-107(4)

技構成 : ボルトチェンジ 10万ボルト ハイドロポンプ テラバースト

 もともとシーズンが始まる前の段階からテツノツツミ、ハバタクカミ、テツノドクガあたりに対して強く出ていけるポケモンとして鋼テラバーストのチョッキ型を考えていて使用していたが、その後中盤あたりから急増したセグカミラッシャ全員に対してテラスタルを含めるとたまたま有利を取れることに気付き、セグカミラッシャ構築に対してはこのポケモンを初手に投げてテラスタルを切ると1匹で相手の構築を半壊させてくれたため、イージーウィンを連発できた。セグカミラッシャはシーズン最終盤では全盛期よりは少し減ったように感じたが、それでも十分多い並びだったためシーズン開始前からシーズン終了まで全く同じ個体をそのまま使っていた。

 セグカミラッシャが流行り始めた頃はセグレイブとハバタクカミどっちが初手に来てもテラスタルを切ってテラバーストを打っていた(し、それで勝てていた)が、この並びの対策としてイカサマを採用したHBの鋼テラス水ロトムが中盤以降増えたことや、セグレイブの電気テラスタルが増えたことから初手の鋼テラバが刺さりにくくなったため、セグレイブに対しては引き先としてブラッキーを選出して対応できるようにしていた。終盤頃から増え始めたイルカマン+カバルドンのような構築に対しても初手に投げ、イルカマン対面ドロポンを打ってカバルドンに何もさせずに倒してそのまま勝つような試合も多かった。元々前作までロトムはタイプと特性が優秀なものの、種族値がそこまで高くはないため自らが相手のポケモンをズバズバ倒していくような性能はなかったが、今作からテラスタルでどのタイプの技も打てるようになったことから、環境とそれに合わせたテラスタイプ次第では相手の構築を1匹で荒らせるポケモンになり得る可能性を大いに秘めていると感じた。

 また、サーフゴーと素早さを揃えているためサーフゴーと水ロトムどちらかのS関係が分かればこちら視点だけもう一方のS関係も把握することができ、それを元に勝ち筋を導き出せる場面もあった。

 

 

ハバタクカミハバタクカミ@拘り眼鏡 ♢妖

特性 : 古代活性

性格 : 臆病

努力値 : 133(20)-x-102(212)-172(132)-156(4)-190(140)

技構成 : ムーンフォース シャドーボール マジカルフレイム サイコショック

 この構築の特殊エース。妖/霊の優秀なタイプを持ち、積み技を必要としない瞬間的な一致高火力技を高い素早さから相手に押し付ける動きが強かった。テラスタイプはメインウェポンであるムーンフォースのリーチを伸ばせるかつ、ドドゲザンの不意打ちやミミッキュの影打ちなどに耐性をつけることができるフェアリーで採用した。

 兎に角一致テラスタルムーンフォースの火力が恐ろしく、後述の調整にもある通り環境に存在するチョッキを持っている鋼タイプのポケモンでも受け出しが難しい程の火力を出すことができる。このポケモンはサイクルを回すようなポケモンではない分、対面性能を高めることを強く意識しており、Bに厚く振ることでマルスカイリューや襷ガブリアスとの対面で打ち勝つことができ、ハバタクカミ同士のミラー対決においても眼鏡ではないシャドボは耐えることができたり、眼鏡でも上を取っていれば勝てる(眼鏡は速くても最速トドロクツキ抜きぐらいまで素早さを振って残りは耐久に振っている個体が多い印象だった)、といったように相手のアタッカーに削りを入れていない状態で対面してしまっても、ある程度の対応ができるような調整を施した。

 とはいっても、このポケモンは元々物理耐久がかなり乏しく、体力が削られてしまうとセグレイブの氷の礫やミミッキュの影打ちなどの先制技で縛られやすかったり、相手の襷やテラスタルに切り返されたりすることが多く初手に出して3タテを狙うのはかなり安定性に欠ける。そのため通りがいい構築に対して裏に置いてブラッキーウルガモス、水ロトムなどでサイクルを回して相手のポケモンに削りを入れた上で勝ち筋を整えてから出したり、数的有利が取れていて余裕がある時は対面で圧をかけ、あえて引くことで相手のテラスタルを誘発させ、テラスタル択をなくした上で詰めていく動きもしていた。

《調整》

HB : 意地鉢巻カイリュー地震を15/16耐え

  意地ガブリアス地震を確定耐え

HD : 臆病ハバタクカミのシャドボを確定耐え

C : H252チョッキドドゲザンをテラス無しムンフォ+妖テラスムンフォで99%

     H252チョッキジバコイルを水ロトムのドロポン+妖テラスムンフォ2回で丁度確定

S : 最速トドロクツキ抜き抜き(眼鏡ハバタクカミとのミラー意識)

 

【まとめ】

 長くなってしまいましたが、最後まで読んでくださり、ありがとうございました(飛ばし飛ばしでもとっても嬉しいです)。最初の方にも書いた通り、これからはしばらくの間ガッツリ潜るということは出来なくなってしまいますが、結果に満足しているわけでも引退するわけでもないので、またランクマに没頭できるようになる日を楽しみに、しばらくは自分のやるべきことに集中したいと思います。それでは改めてs3、お疲れ様でした。そしてこの記事を読んでくださり、本当にありがとうございました。

 もし何かご質問やご意見等ありましたら、コメントもしくはTwitter@zoh_poke)まで宜しくお願い致します。

 

【SV】S2使用構築 / デッカイカイリューサイクル【最終7917位R1797】

 こんにちは。

 りくぞう(@zoh_poke)と申します。

 

 s2、お疲れ様でした。早くもsvで最初のシリーズが終わってしまい、個人的にはこのルールでのランクマッチは今後恐らく来ないであろうことに少し寂しさを感じているのですが皆さんはどうでしょうか。

 自分はというと、s2は時間がなく忙しかったため、そもそも試合数は100戦もしていないし順位も低いという結果に終わってしまいました。ではなぜそんな自分がこんな記事を書いているかというと、これからの目標を達成するための自分への戒めという意味合いもあるにはありますが、言ってしまえば完全な「自己満」です。自分は構築記事を書くのも読むのも好きなのですが、その理由の一つとして「その人の思いが詰まったポケモンが6匹並んでいるのを見るのが好き」というのがあります。変かもしれませんが、人によって記事のレイアウトだったりポケモンの画像だったりが違くて、特に並んでいるのとかを見るとみんな可愛いなあって思ってしまうんですよね(笑)。なので自分も結果こそ全然でしたが、構築の並びは好きだったのでそれをsv最初の記事として記録しておきたいと思い記事を書くことにしました。そのためあくまで参考にしていただく記事ではなく、ただ自己満で書いているということをご了承の上閲覧いただけたら幸いです。

 また、色々と見にくい箇所や気になる箇所等あると思いますが、その都度指摘してもらえると今後の改善に役立てることができると思います。是非アドバイス等ございましたら教えていただけると嬉しいです。

 

 

【使用構築】

 

 

tn : りくぞう

成績 : 最終7917位(R1797)

 

 

【構築のコンセプト】

・9世代の相棒枠であるデカヌチャンを基本選出に組み込む

・サイクル下で相手にテラスタルを先に切らせ、自分視点での勝ち筋を見通した上でエースを通す

 

【構築経緯】

 まずは相性補完に優れており、大まかな流れとして起点作成→エースの流れが自然に作れそうなデカヌチャンとカイリューを構築の軸とした。

 次に、エースを通す上で相手のカイリューやドラパルト、セグレイブ、サザンドラなどの600族ポケモンを始めとする高種族値アタッカーに対して後出しからある程度の両受けができてサイクルを回せるポケモンが欲しいと思い、欠伸を自然に採用できることでステロとのシナジーもいいHBブラッキーを採用。

 また、鉢巻カイリューは相手のヘイラッシャやラウドボーン、アーマーガアなどの物理受けのポケモンで止まってしまうことが多いため、そこに対して強く出ていけるポケモンとして水ロトムと、一度積んでしまえば環境に蔓延するドラゴンポケモンや相手のアタッカーのほとんどを1体で破壊しにいける特殊アタッカーとしてウルガモスを採用した。

 最後に、ウルガモスが積むターンを作ることが厳しそうな構築に対して選出する特殊エースとして、圧倒的な素早さと広い技範囲を活かして制圧したり上から身代わりを貼ることで相手のテラスタルを見てから技選択ができる身代わり珠ドラパルトを採用し、構築が完成した。

(当初蝶の舞ウルガモスが環境に刺さっていると感じ特殊エースとして採用したが、実際やってみると相手の構築にラウドボーンやドオーなどがいると選出できなかったため、崩し性能を重視して眼鏡型で採用するか、受けループなどにも強く出れるスカーフサーフゴーなどでも良かったかもしれない。今月特に時間がなく構築をしっかりと詰めることが出来ずそのまま最後まで潜ってしまったので反省。プレイングを磨くのは勿論だが、構築の段階でもしっかりと自信を持ってランクマッチに臨めるようにしていきたい。)

 

【選出】

・選出① : ++or

基本選出。デカヌチャンでステロ、電磁波を撒き、ブラッキーでサイクルを回し、物理エースのカイリューor特殊エースのドラパルトを通す動きが強かった。流行っていた電気テラスタルのセグレイブを初手に投げて初手からテラスタルを切り、電磁波を透かすような動きをよくされたが、そこに対してもブラッキー引きが安定するのが強かった。

・選出② : ++or

起点作成のデカヌチャンが流行してから初手デカヌチャンに合わせてスカーフサーフゴーやウルガモス、グレンアルマなどを投げられることが多かったためそこに対して打ち分けができてかつ特殊耐久も高く、いざという時には妖テラスタルで竜技を無効化できるチョッキ水ロトムを置くのが強かった。カバルドンやキラフロル構築に対しても水ロトムを初手によく投げていた。

・選出③ : ++

前述の通りウルガモスが思ったより投げづらかったため、あまりすることはなかった選出。とはいえサーフゴー+600族ドラゴン複数体のような構築は、ウルガモスで蝶の舞を一度積むことができればテラスタルを絡めてイージーウィンを狙っていけたため、ウルガモスの通りがいい構築に対しては水ロトムブラッキーでサイクルを回してある程度削りを入れてから、有利対面で蝶の舞を積んで全抜きもしくは最後ブラッキーで詰めるといった動きをしていた。

 

【個体紹介】

デカヌチャン@風船 ♢飛

特性 : 型破り

性格 : 慎重

努力値 : 191(244)-96(4)-118(164)-x-140(20)-124(76)

技構成 : 叩き落とす ステルスロック アンコール 電磁波

 9世代では今までずっと相棒だったコジョンドが内定していない(DLCで来ると信じてる)ため、新登場したポケモンの中で一番好きだったデカヌチャンを9世代相棒枠として採用。シーズン序盤は陽気のHSベースで使っていたが、sに振ってもコノヨザルを抜くことはできてもサザンドラやマスカーニャは抜くことができず上から挑発を打たれてしまうため、それなら耐久できる範囲を増やした方が使い勝手が良いと思ったため、耐久に厚く振った型を採用した。

 エースであるカイリューと同速にすることで相手のポケモンカイリューの素早さ関係を把握することが出来、「最終的にどの技で拘るか」から逆算して勝ちへのプランを組み立てやすかった。

《調整》

HB : 意地カイリューの神速+地震を確定耐え

HD : 臆病サザンドラの眼鏡大文字を確定耐え

        控えめドラパルトの眼鏡シャドーボールを確定二耐え

        C4サーフゴーのシャドーボールを確定三耐え

A : 余り

S : 麻痺後の最速スカーフサザンドラ抜き

     カイリューと同速

(この調整は、s1で最終2位を獲得されたシグマさんの構築の調整をお借りさせていただいたので、リンクを貼らせていただいています。天才的な構築なので、まだ読んだことがないという方は、是非読んでみてください。)

shigumaaa.hatenablog.com

※無断でリンクを貼らせていただいているので、問題があれば削除致します。

 

 

ブラッキー@食べ残し ♢毒

特性 : 精神力

性格 : 図太い

努力値 : 202(252)-x-178(252)-x-151(4)-85

技構成 : イカサマ 願い事 守る 欠伸 

 環境にいるほぼ全てのアタッカーに対して願い事と食べ残しの回復で受けたり、欠伸で流すことができる最強のポケモン。その上イカサマがあることで物理の積み技を許さず、願い事からデカヌチャンに繋いで体力を復活させたり、カイリューに繋いでマルチスケイルを盾に攻撃を受けた後に願い事の回復で安全に着地させるといった動きもできたのでサイクル要員として本当に活躍してくれた。

 しかし、一見サーフゴーに有利なように見えても耐久振りの再生持ちや身代わり型にテラスタルされると悪巧みの起点にされるので、裏にデカヌチャンを置いておくなどのケアは必要。

 テラスタイプは毒にすることで弱点である格闘、虫、フェアリー全ての弱点を半減することが出来、毒菱や毒毒などで突破されることも防げるため毒で採用した。こういうクッションのような役割のポケモンにテラスタルを切るのは確かにパワーは出ないが、相手の唯一の突破手段(抜群技や毒毒など)をテラスタルすることで消して詰ませたり、ここさえ耐えれば勝ちという場面でテラスタルを切り相手に欠伸を入れたりすることで勝てる試合もかなり多かったため強かった。

《調整》

HB : 陽気鉢巻ドラパルトのドラゴンアローを残飯込みで99%ニ耐え
        意地鉢巻ドラパルトのドラゴンアローを残飯2回分込みで88%ニ耐え

HD : 臆病眼鏡サザンドラの流星群を残飯2回分込みで96%ニ耐え
        臆病ガモスの炎舞+さざめきを残飯込みで96%耐え

 

 

ウルガモス@厚底ブーツ ♢妖

特性 : 炎の体

性格 : 臆病

努力値 : 191(244)-x-108(180)-156(4)-126(4)-143(76)

技構成 : 炎の舞 テラバースト 蝶の舞 朝の日差し

 蝶の舞を一度積んでしまえば炎とフェアリーの技範囲でそのまま3タテしてしまうこともあったものの、選出段階でラウドボーンやドオーがいると止まってしまうため思っていたように投げることの出来なかったポケモン。当初この構築の特殊エースとしてどんどん投げていくつもりだったが、気付いたら選出率は恐らくこの構築では最下位であった。

 とはいえ蝶の舞で一度に火力、特殊耐久、素早さをあげることができるため、特殊相手であれざ先に蝶の舞を積んでしまえば相手がテラスタルをするかしないか、スカーフかメガネか、などの択を制する必要がなくもう一度蝶の舞→相手の行動を見てから技選択が可能になったりと、刺さっている構築に対しての抜き性能は十分であった。 

《調整》

HB : なるべく高く

C : +1炎の舞でH振りサーフゴーを15/16

D : 余り

S : +1で最速ドラパルト抜き

 

 

カイリュー@拘り鉢巻 ♢無

特性 : マルチスケイル

性格 : 意地っ張り

努力値 : 175(68)-204(252)-115-x-120-124(188)

技構成 : 逆鱗 地震 アイアンヘッド 神速

 でっかい証持ちカイリュー。個人的にカイリューの色違いはあまり好みではないので、「デカヌチャンと同じ構築にでっかいカイリュー入ってたら可愛くね?」と思い立ち色厳選の代わりにサイズ厳選をした。この構築で一番信用していたエースで、ご存知の通りノーマルテラスタル+鉢巻神速の火力がえげつない。他のアタッカーであるウルガモス、ドラパルトにはそれぞれ違った良さがあるものの、欠点としてウルガモスは蝶の舞前提なため積むターンを作らないと厳しいこと、ドラパルトはスカーフポケモンに弱いことやマスカーニャやドドゲザンとの不意打ち択になったりと安定しないことが挙げられるが、カイリューに関しては優先度+2のおかげでスカーフポケモンどころか高威力先制技持ちのポケモンに対しても上から封殺することができるため、場を整えた後に神速を打っているだけで相手が次々と倒れていく様は気持ちがよかった。

 しかしサーフゴーやドラパルトを始めとするゴーストポケモンには当然無効化されてしまうため、相手視点テラスタルを切らざるを得ないような盤面を作ってゴーストタイプを消すもしくは神速以外の技で拘ってもそのまま勝ちまで持っていけるような盤面を作ってから技選択をしていた。また、初手に投げるデカヌチャンと同速にしているため相手との素早さ関係を知れるため、早い段階で自分視点にしか見えていない勝ちまでのプランを逆算して行動できるのが強かった。

《調整》

H : 16n-1

      サザンドラの眼鏡悪の波動をマルスケ込み98%で耐え

A : 火力を出すために極振り

S : デカヌチャンと同速

 

 

ロトム@突撃チョッキ ♢妖

特性 : 浮遊

性格 : 控えめ

努力値 : 157(252)-x-127-172(252)-128(4)-106

技構成 : ボルトチェンジ 10万ボルト ハイドロポンプ テラバースト

 個人的に水ロトムはスカーフや眼鏡のイメージが強く、技選択が難しかったり鬼火やドロポンなどの命中不安が付きまとうことからあまり好んで使ってこなかったポケモンだったが、打ち分けできて耐久もあってドロポンを当ててくれる水ロトムがこんなに強いとは思わなかった。シーズン終盤は相手の初手カバルドンやデカヌチャンを読んで来た初手眼鏡ウルガモスなどにドロポンを全て当ててくれて、このポケモンが大好きになってしまった。テラスタルを切る場面は思っていたより多くなかったが、環境的に電気の一貫を切っていない構築が多かったり、相手側も拘り読みの行動を取ってきてくれたりしたため、刺さりもいいように感じた。

 よくしていた強い動きとしては、前述したようにカバルドンやキラフロル、ウルガモスやグレンアルマなどに対して初手に投げる動きや、裏にブラッキーを置いて相手の物理ドラゴン等をケアした上で、デカヌチャンに対してスカーフトリックをしにきた初手サーフゴーに合わせて初手に投げて10万ボルト二発で倒す(H4サーフゴーを95%で二発)、地面に引いてきたらドロポンに打ち分けるといった動きをしていた。デカヌチャンに仕事をさせない選出をしているあらゆる相手に対してこの水ロトムが予想以上に仕事をしてくれていた。

 

 

ドラパルト@命の珠 ♢炎

特性 : すり抜け

性格 : 臆病

努力値 : 163-x-96(4)-152(252)-95-213(252)

技構成 : 流星群 シャドーボール 火炎放射 身代わり

 気づいたらウルガモスを差し置いてこの構築の特殊エースになっていたポケモン。圧倒的な素早さから身代わりを貼ることで相手がテラスタルをするかしないかの択を発生させず、見てから技選択をできるのが強かった。

 テラスタイプに関しては氷技やフェアリー技を半減にすることができたり霊技を採用していないラウドボーンからの有効打をなくすことができる上、火炎放射の威力を上げることができることから炎で採用した(ASドドゲザンであればワンパンすることができ、HAでもチョッキがなければステロ込みで確定一発)。

 相手のスカーフや不意打ちなどの先制技を警戒することができれば基本的にどんなポケモンにも上から動くことができるため、そこのケアができた時はやはりエースとして最大限力を発揮してくれた。

 

【まとめ】

 本当にただの自己満記事になってしまいましたが、もしここまで読んでくれた方がいましたら本当にありがとうございました。今期は思うように結果を残すことはできませんでしたが、いずれ、しっかりと胸を張れるような結果を残した上で構築記事を書けるようになりたいと思っています。ランクマッチでこのルールをもう遊ぶことができないのは少し寂しいですが、パラドックスや準伝説、そしてDLCで追加ポケモンが来た環境でも変わらず楽しくやっていければなと思います。

 もし何かご質問やご意見等ありましたら、コメントもしくはTwitter@zoh_poke)まで宜しくお願い致します。

 

 

【SWSH】8世代お気に入り構築 / 蒼炎レシラムコジョンド【S29最高R1810最終1311位】

 こんにちは。

 りくぞう(@zoh_poke)と申します。

 今年10月をもって、s1〜s35までの長きに渡る剣盾でのランクマッチが幕を閉じました。僕が本格的にランクマッチを始めたのは剣盾のシリーズ11(竜王戦ルール)、12(禁止伝説2体ルール)あたりでした。それまでは氷統一だったり、自分の好きなポケモンたちを使って遊んだりフレ戦を嗜む程度で、順位などを気にしてランクマに潜ることはない、いわゆる完全エンジョイ勢でした。ですが、色々と強者の方の構築記事や動画などを観ていくうちに次第に自分も結果を残してみたいなと思うようになっていき、そこからまずは3桁順位を目標に自分なりに構築作成やプレイング、ポケモンの調整方法の基礎などを本格的に学び始めました。そして剣盾最後のシーズンであるs35にて相棒のコジョンドと一緒に最終3桁を達成することができたのですが、その際の使用構築についての記事は先日書かせていただきました(そちらも見ていただけるととても嬉しいです)。

 なので今回は、svが発売する前に剣盾の全体的な振り返りという意味も込めて、個人的にお気に入りだった、禁止伝説2体ルールのs29で使用していた構築の記事を記しておこうと思い、この記事を書かせていただいております。前置きが少し長くなってしまいましたが、 最後まで読んでいただけると幸いです。

 また、色々と見にくい箇所や気になる箇所等あると思いますが、その都度指摘してもらえると今後の改善に役立てることができると思います。是非アドバイス等ございましたら教えていただけると嬉しいです。

 

 

【使用構築】

 

 

tn : りくぞう

成績 : 最高R1810最終1311位(R1775)

 

 

【構築のコンセプト】

コジョンドレシラムの圧倒的ビジュアル(※個人の感想)

・環境に多いザシオーガやバドザシに対してサイクルを回した後にレシラムの圧倒的火力と打ち合い性能で削りきる

 

【構築経緯】

から

 まずは、環境に多いザシアン+カイオーガ、ザシアン+黒バドレックスの並びに対してエースとして選出することができる、ソーラービームシャドーボールを採用したチョッキレシラムから構築を組み始めた。次にレシラムが苦手とする高速ドラゴンアタッカー全般に対して強く、竜技をカットすることができる上、レシラムのダイマが終わった後の詰めとして対面性能、単体性能ともに高いポケモンであるザシアンを採用。そしてこの2体の並びだと地面技が一貫していることと、初手ダイマを切るよりもある程度サイクルを回してから後出しダイマを切る方が強いと感じたのでザシアン受けとしても展開要因としても汎用性があるランドロス、同じ理由からカイオーガ受けとしてエレザードを採用。このままだと珠ランドが重すぎることや、物理ポケモンをランドに一任するとランドに役割集中された時に相手の物理ポケモンに破壊されてしまうため、オボンの実を持ったナマコブシを当初採用していたが、黒バドに対してサイクルを回せないため、ザシアンに氷の牙を持たせてトレースHBポリゴン2を採用することで黒バド受けができて物理ポケモンに対しても強く出ることができ、珠ランドにもある程度抗っていくことができると思いナマコブシの枠をトレースポリゴン2に変更。最後に(採用自体はなんなら一番最初に決まっていたが)、ラキヌオーやバンギヌオーのような受けループ、ホウオウナットに対して崩す手段が足りないと感じたため、見えない崩し枠として珠コジョンドを採用して構築が完成した。

 

【選出】

・選出① :+@1

ダイマエースのレシラム+ザシアン含む物理全般を広く受けるランドロス。相手の物理ポケモンに対してランドロスを後出しして、そこからステロを展開したり蜻蛉返りで対面操作をし、後のレシラムを通しやすくする動きが無難に強かった。@1は相手の構築を見て《カイオーガにはエレザード、黒バドにはポリゴン2、ラキヌオーのような受け構築にはコジョンド、対面的に動くのが強そうならザシアン》といった具合に相手の構築に刺さっているポケモンを投げていた。

・選出② :+@1

主にこの構築がきついマンムーやウーラオスに対しては、初手にザシアンを投げて数的有利を取ってからダイマレシラムで打ち合うような選出をしていた。また、相手の伝説枠にゼクロムやジガルデ、ムゲンダイナなどがおり、初手からザシアンで圧をかけていきたい構築に対しては、初手にザシアンに置くことが多かった。相手の構築のザシアン受けがランドしかいなさそうな場合にも初手にザシアンを投げて、有利対面ができたら剣舞をしてそこから一気に崩しを行う動きも強かった。

・選出③ :++(oror

対受けループ選出。レシラムとザシアンが、ラキヌオーやバンギヌオーの並びに完全に受けられてしまうため、その並びを破壊する役割としてコジョンドを選出し、@1は相手の物理受けを崩した後にザシアンが通りそうならザシアン(基本的にはザシアン)、ボルチェンで対面操作していくならエレザード、ホウオウを見たり、ステロを撒きながら戦っていくならランドロスといったように選出を変えていた。

 

【個体紹介】

コジョンド@命の珠

特性 : 再生力

性格 : 意地っ張り

努力値 : 141(4)-194(252)-80-103-80-157(252)

技構成 : インファイト ストーンエッジ 穴を掘る 草結び

 相棒ポケモン。そして受けループ破壊枠。s35の記事でも述べた通り、このような種族値インフレ環境でマイナーポケモンを活躍させるには構築のエースにするのではなく、受けポケモンに役割対象を絞る方が強いと感じたので、ホウオウナット構築やラキヌオー、バンギヌオーなどの受けループ構築に採用されるほとんどのポケモンに対して打点を持てるような技構成にしていた。

 このルールではラキヌオーがかなり増えていて、受けループに限らず黒バドザシアンなどの構築にもラキヌオーの並びが入っている構築が増えていた印象があったので、そこに対しても強く出ていけた。このルールの終盤に流行った「バドホウオウナットバンギポリガブリアス」のような構築に当たった際は、相手の選出次第ではコジョンドダイマを切ってそのまま3タテ、なんてこともあった。

 しかし、受け型のムゲンダイナとラキヌオーでサイクルを回されるとレシラムとザシアンではそれを崩す手段がなく、そうなるとコジョンドの穴を掘る媒体のダイアースをダイナの交換を読んで当てないといけないため、ダイナラキヌオーの並びを崩すのにはだいぶ苦労していた。その場合は何度かサイクルを回して相手が確実にダイナに引いてくるタイミングでダイアースを打つようにしていた。しかし逆に言えばこのダイナ交換読みダイアースさえ当ててしまえば基本的にHB特化でもダイナが受からないため相手は誰か1匹を失うことになり、そうなればコジョンドかレシラムかザシアン誰かが通るのでそこから崩していくことはできた。

 性格については、陽気にすると最速ガブリアスや最速サンダーを始めとする様々なポケモンを抜けるようになるが、それらのポケモンは役割対象ではなく基本的に対面することは想定していないので受け崩し性能に特化するために意地っ張りで採用。また、CではなくBやDに下降補正をかけるとヌオーが草結びで確定一発になるが、例え倒せなかったとしてそこまで削ってしまえば裏のポケモンで倒すことができる圏内に入るため(そもそもヌオーの攻撃でコジョンドも一発では倒されない)、基本的には意地っ張りで特に問題はなかった。

《調整》

H : 3n(再生力の回復量最大)

A :インファでHB特化輝石ラッキーを確定、HDナットレイを確定(HB特化だと62.5%)、HB特化エアームドを87.1%の乱数二発、エッジでダイマなしHBホウオウ確定、無振りダイマホウオウを75%で一発(珠ダメ込み確定)、ダイアースがHB特化ダイナに対して61.9〜73.6%

C : 草結びでH252D4ヌオーを75%で一発、H252D4カバをオボン込みで98%の乱数二発

S : 最速90族抜き

 

 

@突撃チョッキ

特性 : ターボブレイズ

性格 : 控えめ

努力値 : 189(108)-x-121(4)-216(211)-141(4)-133(180)

技構成 : 蒼い炎 流星群 ソーラービーム シャドーボール 

 本構築のエース。特殊相手なら基本的に打ち合いに負けることがない最強ポケモン。炎/竜という優秀なタイプ耐性と高い特殊方面の種族値にチョッキを持たせることで珠ダイマオーガにも打ち勝てる程の耐久を得、その上豊富な技範囲と特殊超火力を相手に押し付けることができ、更には生半可な受け出しは成立しない。

 初手ダイマで数的有利を取りにいくのも弱くはないが、相手の裏が見えていない段階でダイマを切った場合にタイプ受けなどで上手くダイマターンをいなされてしまうと後々苦しい展開になることが多いため、個人的には初手に出して圧をかけつつ相手のダイマを誘ってダイマをいなし、ステロや電磁波の展開、対面操作技などでレシラムが通る状況を作り、再度レシラムを着地させてから一方的にこちらのダイマを押し付ける展開の方が勝率は高かった。

 また、この構築はカバルドンラグラージなどのステロあくび展開が若干重めだが、シーズン中盤〜後半にかけて竜舞の珠物理レシラムが流行っていたこともあり逆にダイソウゲンが警戒されず、何もさせずに吹き飛ばすといった展開も多かった。

 しかし弱点として技範囲が広い代わりに素早さをあげる手段がないため(空を飛ぶ媒体でダイジェットを打つことはできるが今回は不採用)裏ごと全抜きする性能はそこまで高くないことと、ダイマが切れたあとは命中不安技やデメリット技が多く、耐久も心許ないため安易に初手ダイマを切ってしまうとそのあとに裏から出てきた相手のダイジェッターにタテられる展開を許してしまうことが挙げられるため、レシラムが通る状況を作り出した上でダイマが切れた後の展開で詰め切れるかどうかを見据えてダイマを切るタイミングを見極めることが重要になってくるポケモンだと感じた。

《調整》

HB : A特化ザシアンの+1戯れつく耐え

HD : 眼鏡ムゲンダイナのダイマ砲確定耐え、眼鏡黒バドのアスビ→ダイマしてアスビ確定耐え、ダイマメタモンのダイドラグーンを93.7%でニ発耐え、珠臆病オーガの雨化ダイストリームをGFの回復込みで確定耐え(控えめは74.3%で耐え)

C : 無振り珠イベルタルをダイバーン→晴ダイバーン+珠ダメ2回分で確定、無振りダイマ黒バドをダイホロウで確定一発、ダイソウゲンでH252D4のカバルドンラグラージを確定

S : 準速マンムー抜き、準速ネクロズマ抜き、HDサンダー抜き

 

 

ザシアン@朽ちた剣

特性 : 不撓の剣

性格 : 意地っ張り

努力値 : 199(252)-215(44)-138(20)-x-136(4)-192(188)

技構成 : 巨獣斬 戯れつく 氷の牙 剣の舞

 欲張り調整型ザシアン。HSとHAのいいとこ取りをするべく、最低限の耐久を確保しつつも素早さにできるだけ振り、その上で剣舞と合わせることで抜き性能も意識した調整を施したが、果たしてこの調整が強かったのかただ単にザシアンが強かっただけなのかは不明。

 しかし、このシーズンの時点ではそこまで最速ザシアンは多くなく、最速以外の速いザシアンは準速ウオノラゴン抜き、最速エースバーン抜き(実数値191)などが多い印象があったため、ザシアンミラーでは上を取れることが多かった。また、万が一上を取られていても相手は最速なことが多いため火力がなく、裏のポケモンと合わせて戦うことでなんとかなることが多かった。

 技構成に関しては、メインウェポンの巨獣斬、レシラムが苦手とする高速物理竜アタッカーへの打点としての戯れつく、有利対面を取った時に裏まで全抜きを狙える剣の舞までは確定で、残りの1枠がインファイトワイルドボルト、噛み砕く、電光石火あたりから選択ではあるが、インファワイボの主な採用理由であるホウオウナットはコジョンドやランドあたりで見ることができ、噛み砕くの採用理由であるヌケニンは、レシラムやランドがいることからかそもそもあまり選出されず、電光石火はザシアン以外のポケモンに対しての詰めの場面で確かに欲しい場面はいくつかあったものの、結局石火を採用したところで最速ザシアンは巨獣斬+石火で落とすことが出来ないため不採用。その上この構築はランドが重くザシアン受けとして選出されることが多かったため、有利対面から剣舞をし、ランドを氷の牙で倒してから全抜きもしくはレシラムを通すといった動きが強かったため、結果的には氷の牙が最適だったように感じた。

《調整》

HB : A特化ザシアンの巨獣斬+電光石火を93.8%で耐え、A特化マンムー地震確定耐え

A : H252B4ザシアンをゴツメ2回+巨獣斬で確定、HB特化ランドロスを+1氷の牙で確定、+1巨獣斬で無振りランド確定

D : 余り

S : 準速スカーフウオノラゴン抜き、最速エースバーン抜きのザシアン抜き

 

ポリゴン2@進化の奇石

特性 : トレース

性格 : 図太い

努力値 : 191(244)-x-156(252)-125-115-82(12)

技構成 : 冷凍ビーム イカサマ 自己再生 電磁波

 第一の役割としては黒バド受け。第二にレシラムが苦手な相手の高速竜物理アタッカーや火力のあるランド受けという役割があるが、大体がザシアン+ランドでどうにかなる上、基本的にそこまで余裕を持って選出できるケースは少ないため、選出した試合のほとんどは黒バド受けとして選出していた。

 黒バドに後投げして霊技を透かした後、ザシアンを後出しされてしまっても特化インファを一発は耐えることができるため、ランドを選出できなかった場合は電磁波を入れて裏に繋ぐといった動きもしていた。

 電磁波の枠はトリックルームやスピードスワップも採用候補ではあるが、トリルはザシアンがザシアンミラーで上を取れる前提で速めの調整にしていることから、こちらの裏がザシアンだった時に相手にタダ乗りされてしまうため不採用、スピスワはレシラムが素早さをあげる手段がないことから結局引かれてしまうとあまり意味がないことから不採用。それに対し電磁波を入れておけばこちらの裏がレシラムでもザシアンでも上を取ることができるかつ、黒バドがこちらのポリ2バックを読んでスカーフトリックをしてきた際にも、特化ダイサイコを一発は耐えることができるため、相手がダイマを切ってきてもザシアンに引いてきても電磁波が安定になることから電磁波を採用した。

《調整》

H : 2n+1(自己再生の回復量最大)

S : 無振りバンギ抜き(ついでに麻痺した最速97族まで抜き)

 

 

エレザード@食べ残し

特性 : 乾燥肌

性格 : 臆病

努力値 : 161(188)-x-72-138(68)-114-177(252)

技構成 : ボルトチェンジ 草結び 蛇睨み 身代わり

 カイオーガ受け。初手にレシラムやザシアンを置いて圧をかけることで相手のカイオーガは素直に水技を打ってくれることがほとんどなため、水技を透かした後の身代わりでテンポを取っていく動きが本当に強かった。相手が無理やりダイマを切ってダイアイスで突破しようとしてきたら身代わり連打、ザシアンやランドなどにバックしてきても次のターンで身代わりを盾に蛇睨みを入れてからランドバック、といった動きがそれぞれできるのが強かった。仮にダイアタックを打たれて素早さが一段階下げられたとしても(襷蛇睨みなどを警戒してダイマを切ってくることはほとんどなかったが)、相手のカイオーガが珠やチョッキのHCベースで素早さに厚く振っていないとまだ上を取れるため、もう一度身代わりを押してダイマターンを枯らしたり、蛇睨みを入れてとりあえず最低限の仕事をすることもできた。

 耐久自体は低いが雨下だと特性と食べ残しでほぼ無限に回復が可能なため身代わりで体力が削れていくことがなく、次のサイクルでエレザード引きを読まれて冷凍ビームなどを打たれたとしても特に不利になることはなく、安定してサイクルを回し続けられるのが強かった。

 また、H252D4振りのカバルドンであれば草結びでオボン込みで確定二発を取ることができるため、水技を透かした際にオーガのスカーフが割れていた場合はカバルドンバック読みで草結びから入れればステロすら撒かせずに完封することもできた。

 ちなみに瞑想残飯カイオーガに関してはさすがに怪しいため、その場合はさっさと蛇睨みを入れてボルチェンで裏に繋ぐのが吉。

《調整》

H : 16n+1(食べ残しの回復量4回で身代わり1回分のHP回復)

C : 草結びでH252D4カバルドンをオボン込みで確定二発

S : 最速

 

 

霊獣ランドロス@ゴツゴツメット

特性 : 威嚇

性格 : 腕白

努力値 : 196(252)-166(4)-156(252)-x-100-111

技構成 : 地震 岩石封じ 蜻蛉返り ステルスロック

 ザシアンを始めとする物理全般受け。岩石封じで素早さ操作をすることも、ステロを展開することも、蜻蛉返りで対面操作をすることもできる万能ポケモン。相手の構築に対するこちらの選出や、対戦中の状況に応じて適切な技を選ぶことが求められるポケモンで、ザシアンに対して地震を打つのか蜻蛉返りを打つのかなど、択になるケースもあったはあったが、とはいえレシラムやザシアンなどと合わせてかなり安定して相手のザシアンに対して強く出ていけるポケモンであった。

 このルールでは禁止伝説が2体まで採用できることからザシアンを採用している構築がほとんどであったことと、仮にザシアンがいないorザシアンを選出されなかったとしてもザシアン以外の物理アタッカーに対して安定したり、ステロや蜻蛉返りなどで十分な仕事をしてくれることから、体感選出率はこの構築のダイマエースであるレシラムと同じぐらいだったように感じている。タイプも特性も技も種族値も全てが優秀すぎて、今後このポケモンがいないとポケモン対戦ができないんじゃないかとまで思うぐらい、このポケモンには頼りっぱなしだったし構築の縁の下の力持ちとして本当に活躍してくれた。

 

【まとめ】

 記事を書き終わるのが思ったより遅くなってしまい、公開するのがsv発売の1日前となってしまいましたが、svには新要素のテラスタルや新ポケモン、剣盾にはいなかったポケモンの内定など楽しみすぎる要素が沢山あるので、これからも楽しくランクマッチをしながら、もっと上を目指していけたらなと思っています。また、今更すぎる禁伝2体ルールの構築記事なのでお気に入りだった構築の記事を残しておくという意味でほとんど自己満になってしまいましたが、最後まで読んでくださった方、本当にありがとうございました。

 Twitter@zoh_poke)も始めたばかりなので、対戦勢の方やポケモン好きな方などはフォローしていただけたら嬉しいです。喜んでフォロバさせていただきます。

 

 

 

 

 

 

 

 

【SWSH】S35使用構築 / ド根性サイクル in コジョンド【最終889位】

 

 こんにちは。はじめまして。

 りくぞう(@zoh_poke)と申します。

 剣盾最後のシーズン、s35お疲れさまでした。今回、この禁断幻何体でもありの環境で相棒であるコジョンドと一緒に剣盾はじめての最終3桁を獲得することができたので、拙い文章ながら、初の構築記事を書かせていただきました。最後まで読んでいただけると幸いです。

 また、色々と見にくい箇所や気になる箇所等あると思いますが、その都度指摘してもらえると今後の改善に役立てることができると思います。是非アドバイス等ございましたら教えていただけると嬉しいです。

 

 

【使用構築】

 

 

tn : りくぞう

成績 : 最終889位

 

 

【構築のコンセプト】

・相棒のコジョンドと共にこの禁伝幻環境を乗り切る

・できる限りサイクルを回しつつできる限り不利にならない択を取り続け、トリルを使って受け→攻めへと切り返し、勝つ

 

【構築経緯】

 まず、この構築は前期(s34)に最終39位を獲得されたよっちーさん(@perolove16)の『イベルパルネクロ逆襲トリルスイッチ』を参考にさせていただき、そこから相棒ポケモンであるコジョンドを構築に(無理矢理)組み込むことを前提にして完成したものとなります(ご本人から引用のご許可はいただいております)。ご了承の上、閲覧していただけると幸いです。

cochixy.hatenablog.com

 こちらはよっちーさんがs34に使用されていた構築となりますので、是非こちらもご覧下さい。

 

【選出】

・基本選出 :+@1

オーガ受け兼相手の特殊アタッカーとの打ち合い役にパルキア+ザシアン受け兼トリルでの切り返し要員としての日食ネクロズマ。@1は相手に《黒バドがいたらイベル、ホウオウナットジガルデやラキヌオーのようなパーティーにはコジョンド、ザシアンで貫けそうならザシアン》といった具合に相手の構築に刺さっているポケモンを投げていた。

・裏選出(対面選出) :+or@1

相手の構築が初手ダイマディアルガのような対面構築で、こちらがサイクルを回しても崩されてしまう構築に対してはムゲンダイナから入り(相手の構築によってはザシアンから入ることもあった)、後続にはダイマして打ち合うポケモン、対面でも活躍できそうなポケモンを相手の構築を見て、その都度決めて投げていた。

 

【個体紹介】

コジョンド@命の珠

特性 : 再生力

性格 : 意地っ張り

努力値 : 141(4)-194(252)-80-103-80-157(252)

技構成 : インファイト ストーンエッジ 草結び 挑発

 剣盾でランクマッチを始めてからずっと一緒に闘ってきた相棒ポケモン。こういうインフレ環境ではコジョンドのようなマイナーポケモンは、絶対選出ではなく役割対象を絞ってそれに対してガンメタを貼る方が強いと思ったので、ホウオウナットが数を増やしていたことと、ラキヌオーに対する崩しの手段が不足していると感じ、そこに対するメタとして(といいつつ本当は愛で)採用。

 実際はラキヌオーと当たることはほとんどなかったがホウオウナットはそこそこ当たったため、相手の想定外からの崩しを行えたり、ジガルデに対して高い素早さを活かした挑発が刺さったり、特定の構築に対しては大活躍してくれた。

 s35はブーツホウオウではなく珠ホウオウが数を増やしていたが、このポケモンはSを準速にしても禁止伝説に多いS90の最速実数値156を1だけ上回ることができるため、珠ホウオウがダイマを切ってきても上からワンパンしたり、ディアルガを上から制圧したりと、何かと高い素早さが活躍する場面が多かった。

 技構成については、最後まで草結びを採用していたがラキヌオーをあまり見なかったため、その枠を対面操作ができる蜻蛉返りや相手の持ち物を見つつ確実に負荷をかけることができる叩き落とす、襷を潰せる猫騙しなどに変えてもいいかなと感じた。

《調整》

H : 3n(再生力の回復量最大)

A : ストーンエッジダイマなしHBホウオウ確定、ダイマありAS珠ホウオウを75%で一発(珠ダメ込みなら確定)、インファでHDナットレイを確定、HB特化ラッキーを確定

C : H252D4ヌオーを草結びで75%

S : 最速90族抜き

 

 

ムゲンダイナ@達人の帯

特性 : プレッシャー

性格 : 臆病

努力値 : 229(4)-x-116(4)-183(140)-116(4)-200(252)

技構成 : ダイマックス砲 火炎放射 毒毒 身代わり

 個人的には個として見ても構築単位で見ても調整が上手く活きたと一番感じたポケモン。ルギア入りにはほぼ100%選出していた。ルギアに対して身代わり→毒毒で試合のテンポを握り、最終的にザシアン受けがいなくなった相手に対してザシアンを通して勝つ動きなどがかなり強かった。相手のジェットを持たない初手ダイマに対して身代わりを連打してダイマターンを枯らしたり、中間択として身代わりを押したりと、身代わりがとにかく偉いと感じた。

 また、絶妙な耐久をしており相手の攻撃を耐えつつこちらは帯で火力を出して相手を倒したり、後続の圏内に入れたりする動きもよくしていた。後述の備考のところで詳しく述べているが相手の初手ダイマディアルガに対しても後続にザシアンを置くことでディアルガの持ち物が珠、チョッキのどちらでも両対応のムーブができたため、それもかなり強かった。

《調整》

HB : Aに厚く振っていないザシアン(主にHDベース意識)の巨獣斬+電光石火を耐える

HD : ムゲンダイナのダイマ砲確定耐え、特化黒バドのサイコショック確定耐え(サイキネは臆病なら確定耐え)

C :HDザシアン(臆病オーガの雨潮吹き耐え調整)を火炎放射で99%の乱数二発

S : 最速(主にミラー意識)

《備考》

相手の初手ダイマディアルガが命の珠の場合

→H252でもダイマ砲とザシアンの+1インファで珠ダメ込みで確定

相手の初手ダイマディアルガがチョッキの場合

→C特化でもダイナがダイアースを確定で一発耐えてダイマ砲が2回打てるため、後続のザシアンの巨獣斬+インファで確定(ダイアース→ダイスチル→ダイスチルに対応)

→1ターン目にダイドラグーンを打たれた場合は、ダイナは一回しか動けないがその場合でも後続のザシアン巨獣斬+インファで確定(ダイドラグーン→ダイスチルに対応)

この構築は火力のあるダイマディアルガに対してサイクルを回せないため並びだけ見ると一見かなりきついように見えるが、以上のように相手の持ち物や行動を見てから後続のザシアンで巨獣斬から入るかインファから入るか選択できる動きが安定していてかなり強かった。

 

 

ザシアン@朽ちた剣

特性 : 不撓の剣

性格 : 意地っ張り

努力値 : 199(252)-242(236)-136(4)-x-136(4)-170(12)

技構成 : 巨獣斬 インファイト ワイルドボルト 電光石火

 前述のよっちーさんの構築の調整をそのまま流用。今までザシアンはミラーを意識してHSベースで使っていたことが多かったので、HAザシアンの火力が高すぎてこのポケモンは本当に調整次第で無限の可能性があると改めて感じた。主にサイクルを回しにくそうな相手の構築や、ザシアン受けを崩してザシアンを通せるプランが見える構築に対して投げ、その際はどちらかというと対面寄りの選出をしていた。

《調整》

S : 最速ガブリアス抜き

 

 

パルキア@突撃チョッキ

特性 : プレッシャー

性格 : 控えめ

努力値 : 197(252)-x-120-222(252)-141(4)-120

技構成 : 亜空切断 ハイドロポンプ 雷 大文字

 オーガ受け兼トリルアタッカー。オーガ入りに対して選出していた。ネクロと合わせてザシオーガを受けながら、ここぞというタイミングでネクロにトリックルームを展開してもらい、そこから一気に攻めに転じて切り返していく様は非常にカッコよかった。オーガの雨にタダ乗りして必中雷で相手の引き先を麻痺らせたり、カイオーガと同じ特攻種族値150から放たれる特化雨下ドロポンで裏のポケモンを大幅に削ったりと、オーガに受け出しから相手の構築を破壊できる唯一無二のポケモンだと感じた。

 個人的な思い出だが、小学生の時に親にDSを買ってもらえず、友達のお兄ちゃんのDSを借りてパールをやっていた思い出でパルキアはとても好きな伝説ポケモンの一匹なため、一緒に闘っていてとても楽しかった。

 

 

イベルタル@厚底ブーツ

特性 : ダークオーラ

性格 : 穏やか

努力値 : 233(252)-x-116(4)-151-165(252)-119

技構成 : イカサマ デスウイング 身代わり 羽休め

 黒バド受け。パルキアネクロズマと合わせてサイクルを回しながらイカサマで相手のポケモンに負担をかけていったり、厚底ブーツを持つことでステロを踏まないのでデスウイングや羽休めで安定して回復することもできる、かなりサイクル性能に特化した型。HD特化+ブーツ+羽休め採用で黒バド入りに対してはほぼ無限にサイクルを回せるが、不意打ちを持っていないため襷の悪巧み+ドレインキッス型には注意。イカサマがザシアンに対して半分前後入るため、相手の引き際にイカサマを1回入れた後にネクロズマに引いてゴツメの定数ダメを入れ、トリル下イカサマで倒す動きもよくしていた。熱風がなくてもネクロと合わせる事で十分ザシアンと戦うことができた。

 また、よっちーさんも構築記事で書かれていたことだが、羽休めがあることで初手イベルミラーでダイマターンを枯らしたり、todやpp枯らしにも貢献してくれた。自分が身代わりという技が好きすぎる(強いし可愛い)ので、参考元構築の蜻蛉返りを身代わりに変更したが、ダイマターン枯らしの急所ケアなどには役立ってくれたもののそこまで使う場面は多くなかったので蜻蛉返りのままでもよかったかもしれない。

 

 

日食ネクロズマ@ゴツゴツメット

特性 : プリズムアーマー

性格 : 腕白

努力値 : 204(252)-177-196(252)-x-130(4)-97

技構成 : メテオドライブ 地震 トリックルーム 朝の日差し

 ザシアン受け兼トリル起動要員。このポケモンはザシアンに対してはとことん強いが、致命的な弱点として後出し後にイベルや黒バド、オーガに引かれてしまうと何もできないという所があった。そこをトリックルームを採用することにより克服し、パルキアイベルタルで切り返していくといった動きが画期的でかなり強かった。ザシアンに対してトリックルームを展開することでザシアンが剣舞などで突っ張ってきたとしても上から回復したり地震を打てる、相手がオーガに引いてきたらこちらもパルキアを投げてそのままダイマックスして切り返していくなど、本当にこの構築の柱ともいえるとても重要な役割を担ってくれた。

 しかしトリルのターンが5ターンしかなく、トリルを展開した後に容易にネクロズマを切ってしまうとターンが切れた後にザシアンに簡単にタテられてしまったりするため、トリルの残りターンと今後の展開をしっかり考えた上で切るか交代するかの選択をする必要があった。そのため相手の裏があまり見えていない場合などは少し難しい選択を迫られる場面もあったが、とはいえターン数や体力の管理、今後の展開などを見通し適切な選択をすることさえできれば最高の切り返しとなれるポケモンだと感じた。

 

【まとめ】

 今回、この構築記事を書くにあたってポケモン用のアカウントを開設しはじめて構築記事を書いたのですが、書きたい事を上手くまとめられず長々とした説明と文章になってしまい申し訳ありません。それでも最後まで読んでくださった方、本当にありがとうございました。最終889位という数字は決して誇れるようなものではないかもしれませんが、剣盾最後のシーズンに初の3桁を大好きなコジョンドと一緒に取ることができてとても嬉しかったです。構築の参考元となった構築を考案してくださったよっちーさん(@perolove16)、改めてありがとうございました。

 sv発売まで残り2週間と少しになりましたが、僕はsvではもっともっと上を目指して、いずれは上位勢の方たちとアツい戦いができたらなと思っているので、皆さんこれからも宜しくお願い致します。

 Twitter@zoh_poke)も始めたばかりなので、対戦勢の方やポケモン好きな方などはフォローしていただけたら嬉しいです。喜んでフォロバさせていただきます。